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敷金トラブル:エイブルのこずるいやりくち

   陽の光に輝くねぎ畑。こんなところに引っ越してきました

育児の話からちょっとそれますが、今日は先の引越しに際したトラブルのお話。

敷金トラブルが近年増加している、という話は聞いていた。しかし、自分たちがまさかその当事者となるとは・・・。

住んでいたのは、築30年に達そうとする3LDKのマンション。古さの割には建物もしっかりしていたし、内装もこぎれいだったし、大家さんも良い人たちだったので、とても気持ちよく住ませて貰っていた。今回、実家との同居ということになったので当然契約を切ったのだが、二か月分払い込んでいた敷金の返還で少々揉めてしまった。

引渡しの日。Gパン姿の女性が一人、立会いに来た。リフォーム会社の人間だという。部屋を見て回って彼女が書類に書いてきた金額は・・・

なんと、28万円!

そこには、ハウスクリーニング代、クロスのクリーニング代、フローリングのワックス掛け、ひどく汚れている部分の剥離ワックスがけ、切れている電球の交換代、畳表の交換、ふすまの張替え、風呂場のパッキン交換、傷んでいる床の修理などと書き込まれていた。

完全に、リフォームの見積もりである。床の傷みやふすま、風呂場の水漏れなどは、私たちが入居する以前からの問題だ。それらを私たちが負担しなければならない必要性は、まったくない。もちろん、室内をより磨き上げるワックスがけなんかも、私たちの義務ではない。

私たちが負担するべきところは、ハウスクリーニング3万6千円のみだ。通常ならこれも貸主の負担となるところであるが、これは特約にて借主負担とあらかじめ決められていたからだ。

契約書には、特約として、「退去時のハウスクリーニング代は借主負担とする」という条項が付加されていた。私たちも、入居の際には勿論この条項に同意していた。しかし、結果的に2年弱しか住まなかったということ、また、退去時に二人で隅々までぴかぴかに磨き上げ、入居時よりきれいにして引き渡したということで、私たちはこの特約のクリーニング代金も請求されずにすむだろうと思っていた。

つまり、敷金全額返還。私たちはそれを当然と思っていた。

ところが・・・。

この女性は、見積もりに私たちが同意しないという意思を確認し、不動産会社にそれを伝えた。しかし、不動産会社は、「特約に書いてある以上、クリーニング代金は絶対に払ってもらう」との一点張り。「特約の条項を無視するなんて、前例がない」とも。確かに、国土交通省住宅局による「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン(改訂版)」(平成16年)を参照すると、「特約を設けることは契約自由の原則から認められるものであり、一般的な原状回復義務を超えた一定の修繕等の義務を賃借人に負わせることも可能」とある。しかし、それは

「特約の必要性があり、かつ、暴利的でないなどの客観的、合理的理由が存在すること」

という、要件を満たしている必要があるかぎりにおいて、である。

私たちは、大家さんに、一度部屋をみてほしい、と頼んだ。みてもらえれば、私たちがどれだけ部屋をきれいに磨き上げ、クリーニングの必要性がないほどにしたか、わかってもらえると思ったからだ。2年弱、気持ちよく住ませてもらった感謝の意を込め、私たちはそれこそ換気扇から窓の桟、壁から照明まで、心を込めて掃除をした。下手なクリーニング業者よりもきれいにした、と自信があった。

大家さんがクリーニングの必要がないと判断すれば、この特約には「合理的な理由がある」とはいえなくなり、無効となる。しかし電話口に出た大家さんは・・・

申し訳なさそうに、「なんとかクリーニング代金だけは負担してもらえないか」と言う。不動産会社が、どうしてもクリーニングをしないといけない、というらしいのだ。部屋がどれだけきれいであろうとなかろうと、特約に書いてある以上、クリーニングを入れなければならない、というのが向こうの言い分。実は大家さんの方も、するつもりのないリフォームの見積もりをもってこられて困っているのだと言う。私たちに貸す前も、自分で一生懸命掃除をしたにもかかわらず、クリーニング業者を入れられてしまったという話も聞かせてくれた。それでも、入居者を見つけてもらっている手前、自分の意思を通すのは難しい、とのこと。

結局、私たちも大家さんも、どちらも被害者なのだ。儲けるのは不動産会社:エイブル(実名出しますよ!)と、それと手を組んでいるリフォーム・クリーニング会社、という構図が、既にできあがっているのだ。

クリーニング業者は、ほとんど何もせずにこの3万6千円を懐に入れることになるのだろう。それを思うと、悔しくて仕方がない。しかし、大家さんをこれ以上困らせる気も、4万弱のために小額訴訟を起こす気もないため、私たちは特約どおりの金額を払うことにした。その他のリフォーム代金は、大家さんが負担することになるらしい(金額を少しでも下げるため、交渉中だそうだが)。しかし、なんともこずるいやりくちだ。皆さんも、どうぞお気をつけあれ。


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コメント 6

頭にきますね!!ひどーぃ!!
私も初めての1人暮らしのとき、この不動産屋に行ったら
4月1日から仕事が始まるのに、3月31日に引渡しの部屋を
ごり押しされてびっくりだったんです。
有名な会社でも安心できませんね。酷いですね!!
by (2006-11-25 00:57) 

詠ちゃんのママ

三年前今住んでいるところに引っ越した時も、同じことを遭いましたよ。
その時は日本人をうまく話せない外国人だからいやいやと従うしかなかったです。合鍵の3万円とクリーニング代(私たちも引き渡す前に綺麗に磨いた)とリフォーム代・・・だいだい十何万円も取られましたよ@@



とっくんママの気持ちはよくわかります。
by 詠ちゃんのママ (2006-11-26 23:43) 

namako

>chebuさんもやられたんですか~!本当にあくどいですね(怒)
手数料半額、なんて甘い言葉で客を釣っておいて、裏でこんなことばかりしているんですね。
エイブルめ!いつか天罰がくだるぞ~
by namako (2006-11-27 13:53) 

namako

>詠ちゃんママ、さぞ悔しかったことでしょうね@@
向こうもきっと、日本語や日本のやり方についてあまり知らないだろうと思って足元見てきたんですね。差別だ!人権侵害だ!訴えてやりたいくらいだね(怒怒)
でも、訴訟にしたら絶対こっちが勝つと思う。そこまでのエネルギーはないんだけど(泣)
by namako (2006-11-27 13:58) 

通りすがりです

エイブルは酷いですよ。
対応は遅いし「連絡します」と言いながら、連絡は来ない。

最近初めたエイブルBBというインターネットサービスも酷いもの。
まともにインターネットも出来ないし、使う頃にはネット回線が断線。
物理的な機器の劣化で、原因がわかっているのに3ヶ月動いてくれませんでした。

以前の住居の都市ガスでは、ガス使用料が月に6千円前後でしたが
エイブルで契約しているトーカイガスというボッタクリ悪徳ガス屋からは、月に2万近くのガス料金請求。
ガス屋を何とかしてくれと伝えても、こちらも半年経っても動いてくれませんでした。

頭にきたので、大家さんには悪いけど退去しました。
もう二度とお世話になりたくないですね。
by 通りすがりです (2013-06-23 17:26) 

お名前(必須)

クリーニングについてはあなたの主観でどんなに綺麗にしたと主張されても所詮素人。専門業者以上の仕上がり?w思い上がるなよwww
by お名前(必須) (2013-08-04 12:29) 

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